国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所

ユニタールは、研修を専門とする国連機関として、1965年に設立されました。以後約50年にわたって、世界中で外交・経済発展・環境・平和・復興といった多分野において研修を行っており、本部はスイスのジュネーブにあります。
2003年7月に開設された広島事務所では、その立地を活かして、主に紛争後の復興や世界遺産、安全保障に関する研修を実施しています。
また、研修以外にも、公開セッションや青少年大使プログラム等、広島の皆様を対象としたプログラムを実施しています。



「国際平和デー」(広島東洋カープ×国連ユニタール広島)イベント開催

2014年9月21日(日)、ユニタール広島事務所は同日の国際平和デーにちなみ、マツダスタジアムにてイベントを開催しました。

当日はレフト側コンコースにて、ユニタール広島事務所の活動を紹介するパネルを展示し、国連ユニタールに関するクイズの参加者には、オリジナルステッカーを配布しました。他にも、平和へのメッセージの書き込み、民族衣装試着コーナーの設置などを行いました。

また、カープ応援うちわの配布や、球場のオーロラビジョンにて、カープの選手にも出演いただいた、プロモーション・ビデオクリップの放映も行われました。

この場を借りまして、今回のイベント開催に当たりまして多大なご協力を頂いた広島東洋カープさん、そしてご来場いただいた多くの方々にお礼申し上げます。


第81回 国連ユニタール公開セッション

国連安全保障理事会の未来―常任理事国の影響―

2014年9月15日(広島):ユニタール広島事務所は、中国新聞社と共催して、公開セッションを開催しました。今回のセッションでは、国連安全保障理事会(以下、国連安保理)の実績及びその影響力がテーマとなりました。

Dr David Malone, USG & UNU Rector今回のセッションでは、国連大学学長(国連事務次長)で、国連安保理に関する著作もあるディビッド・M・マローン氏にご講演いただきました。講演では、冷戦後の国連安保理の歴史と役割についてお話いただいた後、シリアやウクライナ危機など深刻さを増す昨今の国際問題を例に挙げ、国連安保理の現状、役割、そして問題点について解説いただきました。

来年の安保理非常任理事国選挙において、日本は11回目となる非常任理事国への当選が見込まれていることもあり、今回のセッションは、安保理の実態を理解する有意義な機会となりました。英語と日本語の同時通訳もあり、学生、研究者、政府関係者、NGO関係者、地域の人々など92人が参加しました。

81st UNITAR Hiroshima Public Session

質疑応答では、国連安保理の改革、人権、国際裁判所、また、危機が起こってから対応するという安保理の傾向などについて、参加者から積極的に質問がありました。マローン氏は、数多くの国際問題を事例に挙げて、国連及び国際的な司法システムがどのように機能しているか説明されたうえで、同時に安保理改革は、段階的かつ分かりやすい形で進めていくべきだと指摘されました。そして、高校生の参加者に向けて、将来の選択肢のひとつとして国連で働くことも視野に入れてほしいと述べられました。

この公開セッションの模様は、中国新聞に掲載されました。


アフガニスタンの公務員を対象とした研修をアブダビで実施

ユニタール広島事務所は8月25日から29日にかけて、アフガニスタン奨学プロジェクトの第2回ワークショップを実施しました。このワークショップでは、組織が持つニーズの評価、プロジェクトの計画や実行、組織の開発や管理について議論しました。

今年で11周年を迎えたこのフェローシップは、7ヶ月のプログラムであり、世界中のメンターと連携しスカイプによる講義と対面式のワークショップを組み合わせて実施しています。今年は、アフガニスタンの省庁や公営企業、アフガニスタンで活動している国際NGOから60人の研修生が参加しています。

このワークショップには、マイクロソフト社のマイケル・フォーズ博士とテキサス大学オースティン校のディビッド・イートン教授に講師として参加いただきました。今後は、スカイプを通じたメンターとのセッションやビデオ会議によって、この研修のフォローアップが行われる予定です。テーマは以下の予定です。

  • 社会資本と市民社会
  • リスクの緩和
  • 成果に基づいたマネジメント

次回のワークショップは、広島で11月に実施予定です。

フェローシップの概要(英語)
アフガニスタン財務省ホームページ内の紹介記事(英語)

 


アフガニスタン政府関係者を対象としたグリーンエコノミープログラム

ユニタール広島事務所は、5月26日から30日にかけて、アフガニスタン政府関係者を対象としたグリーンエコノミープログラムを実施しました。これは環境に配慮した持続可能な経済発展について、その理論や利点と共に政策への導入について検証するものであり、研修には商業産業省・経済省から20人の職員が参加しました。今回は本省の職員に加えて地方政府の長官が参加したこともあり、実情に即した議論が行われました。

また、参加者は実地研修として、以下の施設を訪問しました。

  • 東広島市の灌漑施設(千足池等)
  • 広島市西部リサイクルプラザ
  • 広島平和記念公園・平和記念資料館
  • きなり村

今後、参加者はこの研修で学んだことをいかに実際の政策に活かすかについて、カブールにて研修を受ける予定です。


2014年度ユニタール青少年大使

2014年4月14日、ユニタールはユニタール青少年大使任命式を執り行い、2014-15年の新青少年大使を発表、表彰しました。選ばれた青少年大使は、ノートルダム清心高等学校の面出望さんと広島学院高等学校の石原駿弥さんです。

広島県、広島市、国際ロータリー、中国新聞から構成される審査委員は、広島県内の高校から募集した非常に優秀な作品の中から2人の学生を選出しました。審査の段階で、面出さんと石原さんは平和の追求やその過程における自らの責任について高い意識を示されました。

任命式には、約30名の方々に出席していただき、その中には世界遺産の管理と保全プログラムの参加者21名も含まれていました。

任命式は、中国新聞によって報道されました。


世界遺産の管理と保存に関するワークショップ

2014年4月11日-18日(広島):ユニタール広島事務所は、4月14日から18日までの4日間、11回目となる世界遺産の管理と保存に関するワークショップを実施しました。今回のワークショップには南アフリカ共和国、フィジー共和国、ニュージーランド、タイなど各国から21名の参加者が集いました。参加者たちは、一週間にわたるワークショップを通して世界遺産候補リスト選定における文化的景観の認定理由について検証しました。

世界遺産の候補選定における文化的景観―人間と自然の共同作品とも言える文化的景観が世界遺産候補となる場合、それが潜在的に持つ普遍的価値というものが、文化と自然の相互関係に由来するものであるために、文化的側面や自然的側面単体によって個別に評価されるものでないことからしばしば独特の課題に対峙することになります。従って、今回のワークショップでは世界遺産候補リスト選定に際して明確な文化的景観の認定理由に関連した論拠を提示する方法について検証をすすめました。今回のワークショップはまた、世界文化遺産候補リストにおける文化的景観に力点を置きましたがワークショップ全体としては、ほかの自然遺産や文化遺産にも応用できるものでした。

今回のワークショップを通じて参加者は以下の事柄についての研修を受けました。

  • 世界遺産条約の基本理念及び目的の理解
  • 世界遺産条約の施行に関する基本運営指針の説明
  • 世界遺産候補リストの選考と認定後の評価過程についての説明
  • 特に文化的景観の候補に関する「顕著な普遍的価値」の考え方の要約
  • 「顕著な普遍的価値」の評価基準リスト
  • 世界遺産の文化的景観及び自然的観点・文化的観点が混在している景観の定義の分析(その遺産が持つ「顕著な普遍的価値」の特定・定義を含む)
  • 世界遺産の信頼性と完全性を規定する主要要因の特定

ワークショップ参加者はスタディーツアーでICOMOS,、IUCN、UNESCO、UNITARの職員の案内の下、参加者は広島県にある2つの世界遺産である原爆ドームと厳島神社を訪れました。

この場を借りまして、ユニタール広島事務所は今回のワークショップにご協力頂いた広島市及び広島県に厚く御礼申し上げます。


2013年アフガニスタン奨学プロジェクト

最終ワークショップをカブールにて実施

2014年3月16日(カブール、アフガニスタン):ユニタールは3月15日から16日にかけて、2013年アフガニスタン奨学プロジェクトの最終ワークショップを実施しました。このワークショップには76名の研修生と数名の修了生が参加しました。隈元広島事務所長も参加し、最後のプレゼンテーションを行った研修生に対して、修了証書を授与しました。
このフェローシップは、アフガニスタンの政府職員・学識者・専門家のリーダーシップやマネジメントスキル・専門的スキルを伸ばすことを目的とし、8ヶ月のプログラムとして実施されています。このフェローシップでは、アフガニスタンにおける紛争後の復興プロセスの推進力となる人材を養成するため、組織の発展と変化、プロジェクトの計画や実行、人材の育成及びマネジメントといった重要なテーマに関するトレーニングを行います。

ユニタールはこの場をお借りして、2013年のプロジェクト参加者に感謝すると共に、参加者が無事にこのフェローシップを修了し、プログラムを通じて学習成果を挙げることができるよう絶え間なくサポートして下さった、講師・メンター・コーチの皆様に感謝申し上げます。


78回ユニタール公開セッション

国際女性デーによせて:女性エンパワーメント

11 March 2014, Hiroshima, Japan - The UNITAR Hiroshima Office recently held its 78th Public Session to examine the existing challenges and opportunities for women in Japan and other parts of the world. The Public Session was attended by more than 40 representatives of the wider Hiroshima community. Gender empowerment was the highlight of the day and to commemorate the International Women’s Day—March 8. 
Ms. Mihoko Kumamoto, Head of UNITAR Hiroshima Office, outlined the United Nations efforts to create better conditions for women to date and revealed the strategic vision of the UNITAR Hiroshima Office to incorporate gender awareness into office programme portfolio, in the coming years. The public session served as an opportunity to clarify some of the basic gender concepts and principles to reflect on the deeper meanings of the subject. Ms. Asako Osaki, Gender Expert examined the current situation of girls and women both in Japan and other parts of the world and detailed actions that have been taken so far, to improve their situation. Ms. Osaki presented real case scenarios based on her own experience, and stressed that women’s empowerment is important emerging theme around the world not only in terms of gender equality and human rights but also in the area of reviving stagnant economies and generating growth by utilizing women’ skills and potential in nation development. 
11 March 2014, Hiroshima, Japan - The UNITAR Hiroshima Office recently held its 78th Public Session to examine the existing challenges and opportunities for women in Japan and other parts of the world. The Public Session was attended by more than 40 representatives of the wider Hiroshima community. Gender empowerment was the highlight of the day and to commemorate the International Women’s Day—March 8. 
Ms. Mihoko Kumamoto, Head of UNITAR Hiroshima Office, outlined the United Nations efforts to create better conditions for women to date and revealed the strategic vision of the UNITAR Hiroshima Office to incorporate gender awareness into office programme portfolio, in the coming years. The public session served as an opportunity to clarify some of the basic gender concepts and principles to reflect on the deeper meanings of the subject. Ms. Asako Osaki, Gender Expert examined the current situation of girls and women both in Japan and other parts of the world and detailed actions that have been taken so far, to improve their situation. Ms. Osaki presented real case scenarios based on her own experience, and stressed that women’s empowerment is important emerging theme around the world not only in terms of gender equality and human rights but also in the area of reviving stagnant economies and generating growth by utilizing women’ skills and potential in nation development. 

2014年3月11日(広島):ユニタール広島事務所は日本および世界各地の女性が持つ課題や機会をテーマとして、第78回ユニタール公開セッションを実施し、40人以上の方にお越しいただくことができました。この公開セッションは、3月8日の国際女性デーにあわせて開催されました。

最初に、当事務所の所長である隈元が、現在に至るまで女性が置かれている状況を改善するために国連が実施してきたことについて概説し、将来的にユニタール広島事務所でもジェンダーをテーマとした研修を実施する予定であるということをお話させていただきました。
また、この公開セッションは、ジェンダーというテーマについてより理解を深めるため、その基本的な考え方や原則について共有する機会でもありました。ジェンダーの専門家である大崎麻子さんをお招きし、日本及び世界各地における女児・女性が現在置かれている状況や、その状況を改善するために今まで行われてきた対策についてご説明いただきました。大崎さんはご自身の経験に基づく実例を取り上げられ、女性のエンパワーメントは、男女平等及び人権の観点からのみではなく、女性が持つスキルや可能性を国の発展に活かすことで、国家の経済状況を改善し成長を促すという点で今や重要なテーマであるということを強調されました。

 

隈元新所長、駐日アフガニスタン大使館を訪問


隈元広島事務所長とターナー前所長代行は、駐日アフガニスタン・イスラム共和国大使館にてファティミ駐日大使と会談しました。ファティミ大使は、ターナー前所長代行が在任中に、質に重きを置いた研修を促進し、アフガニスタンにおいてユニタールが実施する能力開発研修の幅を広げるにあたって発揮していたリーダーシップと貢献に感謝の意を示されました。ターナー前所長代行には大使より感謝状が授与されました。

 

隈元所長とファティミ大使は、現在に至るまでのユニタール広島事務所とアフガニスタン大使館の双方向の協力関係について話した上で、将来的にも協力していくことを約束しました。ファティミ大使は、アフガニスタンにおいてユニタールが実施する研修の拡充に対する支援について、強い意欲を示されました。また大使は、ユニタールの代表的な研修であるアフガニスタン奨学プロジェクトがもたらした社会的・経済的発展について言及され、感謝の意を示されると共に、隈元所長との絆を強めていくことを約束されました。