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アフガニスタン奨学プログラムについて

国連ユニタールアアフガニスタン奨学プログラムでは2014年の選挙後の国家の将来にとっても重要なテーマとなっているアフガニスタン国民自身によるアフガニスタンの効果的なガバナンスについて議論を行っています。2016年度の研修では研修の戦略的な見直しと再編を行いました。主な研修内容は以下です(2016年度以前の研修の内容も含む)。

  • 組織開発(OD
  • 組織改革
  • プロジェクト立案計画
  • プロジェクト管理
  • 人材育成開発
  • 人材育成管理
  • 会計と予算
  • 組織開発と改変のためのチームリーダとメンター育成
  • チームビルディングとチームワーク
  • コミュニケーション能力

戦略的な計画書作成手法本研修では国際的に活躍する専門家が提供する知識や経験に基づき、アフガニスタンの公務員の能力強化と職場での持続可能な学習に貢献することを目指しています。2003年の研修立上げ以来14年間で500人以上が研修に参加しています。

学習目的

本研修の長期目標は次の2点です。

1.研修で取得した知識を研修生が所属する省庁や組織で活かし、組織改革に着手する自信をつける。

  • 限られた資源のなかでの権限や目標達成
  • メンタリングやチームビルディングを使用した効果的なチームワーク醸成
  • 関係者や他の組織とのネットワーキングおよび連携
  • リーダーシップと能力強化

2.国あるいは地域レベルで能力強化や研修を計画し実施するための人材として、熱心かつ優秀な研修終了生のコミュニティをアフガニスタン国内で構築する。

研修手法

本研修ではカブールで2回、広島で1回、計3回のワークショップを実施します。また、現地でのワークショップや視察、メンター・コーチ・フェロー間のやりとり、グループプロジェクト、オンライン学習など様々な研修手法を組み合わせて研修を実施していきます。本研修ではアフガニスタンの現状にあった変革をもたらすことを意欲的に目指す独自のコミュニティを育成していきます。研修開始時に研修生はグループに分かれ、グループごとに様々な課題をこなしていきます。

コーチ

  • 優秀な研修生は研修終了後に次年度の研修のコーチとして選ばれ、研修生をまとめ助言を与える役を担います。
  • コーチはメンターと研修生のグループとの連絡係を果たします。
  • コーチとして選ばれた研修生はキャリア開発を継続し、コーチとして必要なスキルを学ぶためのコーチ養成コースをうけます。

講師見習い

  • 優秀なコーチは講師見習いとして選ばれ、次年度以降の研修内容を改善していくために関係者と議論を重ねていきます。
  • 講師見習い用に特別に考案された社会起業家に関するコースを受講することができます。

メンター

  • メンターは様々な分野の専門家、学者や実業家です。
  • メンターはボランティアとして知識や経験を研修生と共有し助言しながらお互いが学んでいきます。
  • メンターは5~6人にグループ分けされた研修生を最低でも1グループ、コーチと共に監督します。
  • メンターは講師の役割も担います。

講師

  • 講師はワークショップに参加(またはリモート参加)し、プレゼンや発表を行います。

研修プロセス

同期研修生やメンターの助言をもとに研修生は与えられた課題やプロジェクトに取り組みます。異なる立場の人と共同作業をしながら実践から学びます。

グループプロジェクト

  • 課題1

研修生は次のいずれかの目的で各自の所属機関・職場のニーズアセスメントを行います。

  • 所属機関・職場のニーズまたは対象住民や顧客のニーズを把握する
  • 所属機関・職場の組織理念実現を効果的に支援するために優先的なニーズと能力を把握する
  • 所属機関・組織の特定の職務(指導官、エンジニア、科学者、教師、秘書など)にあたるグループの優先的なニーズと能力を把握する

第1回ワークショップ終了後第2回ワークショップ開催までの期間、研修生はメンター、コーチや講師見習いを含む国連ユニタールの講師陣から助言を受けながら課題1のニーズアセスメントを進め、第2回ワークショップで発表します。課題1の結果をうけてグループプロジェクトの内容を決定します。

  • 課題2

第2回ワークショップではプロジェクト計画書作成手法について学び、オンラインでメンター、コーチや講師見習いの助言をうけながらグループごとにプロジェクト計画書を作成します。

  • 課題3

課題3では課題1と2で学んだことをもとに、アフガニスタンに変革をもたらすために必要な組織開発・改革プロジェクト内容について議論します。グループ全員で報告書を作成し、最終プレゼンを行います。

本研修シリーズのその他の特徴

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リーダーシップ育成とメンター制度

国連ユニタール広島事務所では研修効果を高めるためにリーダーシップ育成とメンター制度に重点を置いています。これらにより研修生がリーダーシップを発揮し、各自の所属機関や職場での組織改革や人材開発に貢献することを目指します。

過去数年間で実施した研修で取り組んだグループプロジェクトではかなりの確率でこの目標が達成されています。グループ課題に取り組む際研修生はチェンジマネジメント(組織変革)や組織開発に着目し、変革の実践に必要なスキルや知識を学びます。

 

異なる研修手法

様々な研修手法を組み合わせて研修を実施しています。

  • ワークショップ
  • 視察
  • 研修生・メンター・コーチ・講師見習い間のコミュニケーション
  • グループプロジェクト
  • オンライン学習

 

オンライン講義

研修期間中世界各国の講師がオンライン講義で下記を含む講義内容のプレゼンを実施します。

  • 能力を最大限に引き出すツール
  • 能力強化の一環として研修の実施
  • 問題解決
  • リーダーシップ開発
  • リスク特定と軽減
  • 成果主義の管理手法

 

ビデオ会議

研修生はスカイプを通じて国連ユニタール広島事務所およびメンターと1か月に1回ビデオ会議を行い、課題の進捗状況を報告します。その他必要に応じてグループのメンバー、コーチ、メンター、講師見習いともビデオ会議を実施し課題について話し合います。

 

コーチ養成コース

コーチとして選ばれた研修終了生は、研修生の指導方法を学ぶため次年度の研修開始前に下記項目を6回のオンライン講義で受講します。

  • コーチングおよびメンタリングスキル
  • チームビルディング
  • ゲートキーパー
  • 問題解決
  • モチベーション
  • 効率的かつ生産的な会議の管理手法

上記に加え次年度の研修実施中にコーチングに関するオンライン講義が追加で2回実施され、コーチとして直面する課題について話し合います。コーチには事前に課題と参考資料が与えられます。また、次年度の研修では新研修生へのオリエンテーション、前日の講義の振り返りのセッションと研修終了時の総まとめも担当します。

 

講師見習いコース(起業家育成)

国連ユニタール広島事務所が実施する研修の重要な要素として、研修生の職場での持続可能な学習とスキル向上のサポートがあります。その一部として2013年から講師見習いコースを研修に組み込んでいます。講師見習いとして選ばれた研修生は研修終了後起業家育成コースを受講し、研修中に取得した知識とリーダーシップスキルのさらなる向上を目指し、社会課題解決に繋げていきます。

過去の研修内容(英文)

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